地球システム科学

砂防・防災調査

 洪水、土石流、地すべり、土砂崩れといった災害は、我々の生活を脅かす最も身近な自然災害といえます。これらの災害は、その地域の地形や地質特性(素因)と台風や集中豪雨といった異常降水(誘因)との組み合わせにより発生します。そうした災害発生メカニズムを科学的に解明し、リスク軽減のための対策を提案し具現化することも、我々コンサルタントの大きな役割の一つです。


技術とノウハウを生かした開発途上国へ技術支援

 我が国の地すべり防止対策に関する技術力は世界最高水準です。その技術と経験を生かし、発展途上国の斜面災害対策に寄与することは我々の使命でもあります。概して途上国では、地すべり危険区域や洪水浸水危険区域などは、低所得者層の居住区となっていることが多く、こうした災害危険区域の安定化は、途上国の貧困撲滅に繋がることにもなります。

 地球システム科学が有する豊富な実践経験と先端技術、そして地域の技術・知見を最大限活用し、途上国の防災能力に関する自立発展に寄与していきたいと考えています。


ハザードマップ作成・支援

 洪水・土砂災害に対する昨今の防災行政の取組みは、ハード面対策からソフト面対策へと重点が置かれつつあります。特に国内中小河川や、開発途上国では、構造物のみによる防災対策には限界があり、地域防災活動が注目されています。氾予測図はそうしたソフト対策の根幹となる防災基本図であり、防災行政、地域防災活動のための不可欠な情報です。

 地球システム科学は、こうした氾濫予測図をGIS技術の活用により高精度で提供するとともに、途上各国における技術支援を行っています。


数値解析による既存構造物の検証

 構造物対策の砂防効果の検証も、数値シミュレーション解析の大きな役割のひとつです。施設設計の見直し、追加対策工の検討、あるいは構造物対策を補完するための地域防災活動の促進のための基礎資料とします。


GISを用いた空間データの一元管理化

 地すべりや急傾斜地指定地における対策事業実施にあたっては、指定地内外の地目、土地利用状況、世帯数等の把握が不可欠となります。こうした地籍情報をGIS上で空間統計解析を行うことによって、指定区域内の世帯数や用地買収面積・土地利用等の情報を即座に抽出し、対策事業の基礎資料としてご提供いたします。

 また、数値標高データ(DEM)や衛星画像等の空間データ、また観測計器データ等をデータベース化することにより、任意断面の地形形状や地すべり挙動等を空間的かつ時系列的に管理することができます。ご要望に合わせたソリューションをご提供いたします。


地すべり調査における地質情報の高度化

 地すべり対策工設計にあたって不可欠である地質情報。地すべり土塊内は複雑な地質・土質構成からなり、鉛直方向だけでなく、水平方向にもその変化が著しいため、均一に多数のボーリング調査を実施する必要があります。しかし現実的には、事業費・工期の制限から、そうした高密度のボーリング調査を実施できるケースはそう多くはありません。
 地球システム科学では、弊社が保有する各種の物理探査技術(地震波トモグラフィー、比抵抗二次元探査等)を駆使して、地盤中の物理特性の空間分布を解析し、高精度かつビジュアルな地質情報をご提供しています。


クライミング調査技術を生かした岩盤斜面・構造物調査

 創立以来手がけてきた弊社クライミング調査は、急崖斜面調査150件以上、構造物調査100件以上を数えるまでになりました。この豊富な実績は、徹底的な安全管理と品質管理のうえに成り立っています。
 1996年の北海道豊浜トンネル崩落以降、クライミング調査のニーズは急速に拡大し、岩盤斜面調査のみでなく、環境影響調査、対策施設調査など多岐にわたっています。近年では、アセットマネジメントの観点から、ダム、治山堰堤、橋梁等の損傷・劣化に関する調査が求められるようになりました。地球システム科学では、クライミング調査と各種物理探査手法(表面二点法、高周波衝撃弾性波法等)の組み合わせにより、各種構造物の変状・経年劣化についての定量的評価をご提供いたします。